Q023 自腹で負担した交通費は経費に出来ますか?

Q
アパレル関係の仕事です。仕事場が何か所かあり、電車、自家用車の移動など様々です。
仕事が夜の2時頃に終わるので電車が無い事を前提に、原則自家用車の移動・通勤になります。正社員で収入は15万円です。
通勤には毎月別途6万円の交通費(定期券を支給)が支給されていますが仕事場が変わる関係と深夜のために支給された定期券は実際には一度も使用できません。
通勤や移動は自腹になりますので、毎月平均して26万円の交通費がかかります。
交通費が収入を上回っているので税金が払えません。
正社員ですが、毎月26万円の交通費を経費に出来ませんか?(20代 女性)

A
毎月平均26万円の交通費は驚きですね。サラリーマンとしては多すぎて想像がつきませんので26万円の定期を買ったらどこまで行けるかを調べてみたところ、東京から名古屋までの通勤定期が買えるほど(直通の定期は存在しませんので、東京⇔静岡130,140円、静岡⇔名古屋132,410円の合計)でした。それはえらいことです。

本筋に戻しますと、サラリーマンの所得の計算は、このようになっています。
 所得=給与の金額-給与所得控除額
「給与」は会社からもらう給与の額面(定期代等は除かれます。)
この「給与所得控除額」は給与の金額に応じて一定の比率で計算されるものですので、原則的に、サラリーマンの所得の計算に実際に支払った経費が反映されることはないのです。

しかし、例外的に経費が反映されることもあります。それは「特定支出の控除」と呼ばれるもので、「特定支出」と呼ばれる経費が一定額を超える場合には超える部分を先ほどの算式におりこむことが出来ます。
 所得=給与の金額-給与所得控除額-特定支出控除額
となるわけです。
この「特定支出」とは、
①通勤のための費用
②転勤に伴う転居のための費用
③仕事に必要な技術などを得るための研修費用
④仕事に必要な資格取得のための費用(弁護士等の資格を含む)
⑤単身赴任者が勤務地から自宅に帰るための費用
⑥仕事に必要な図書、衣服を購入するための費用
⑦得意先などを接待するための費用
で、(ここがちょっと厄介ですが)勤務先が証明書(注)を発行したものをいいます。
そしてこの「特定支出」が給与所得控除額の半額を超えていれば控除が受けられることになります。

受けられるかどうかは給与の額面金額や給与所得控除額との兼ね合いもありますので何とも言えませんが、トライしてみる価値はあると思いますよ。まずは会社に証明書の依頼をするところから始めてみて下さい。

税金以前の問題として、働けば働くだけ赤字になる状態はどうかと思いますよ。多少税金が返ってきたところで…という問題な気がします。体力的にもかなり過酷そうな職場であることがうかがえますが、体力的にも経済的にも大丈夫なのでしょうか?余計なお世話ですけれど。

(注)証明書の様式はhttp://www.nta.go.jp/shiraberu/zeiho-kaishaku/tsutatsu/kobetsu/shotoku/shinkoku/871222/01.htmにあります。